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終点のない路線

僕は完璧主義者だ。

 

最近知ったことだが、どうやら完璧主義は精神疾患の一つらしい。その通りだと思った。それというのも、完璧主義とは自分が執着してしまったものは、自分の中での完璧を目指さなければ気が済まないからだ。他人に褒められれば、褒められたいがゆえにもっと上を目指そうとする。褒められなければ、このままでは不十分だとより良いものを、と思う。

自分が完璧主義だと気づいたのは高校時代。文化祭での映像の編集を頼まれた僕は、自分の思い描く理想形の作品を完成させようとしていた。途中経過を友達に見せると「すごいね、ありがとう」なんて、まだ終わってもないのに言われたことで「自分の理想が高すぎたのかな」って気づいた。友達が思う「すごい」と僕の考える「すごい」が違いすぎることに時々苦痛を感じる。

中途半端が苦手だ。二位でもいいと思えるものが少なすぎる。一位でなければならないと思い込んでいる。負けず嫌いだということもあって、負けないためには完璧にならなければいけないと自分を追い込みすぎる。「宇宙と空の間を知らない鳥は、高く飛び過ぎてやがて息ができずに死ぬ」の言葉を何かで読んだ。息ができないのなら、息をしなくてもいい身体をもてばいい、なんて考える僕は、多分本当にそのうち身を滅ぼしそうだ。

 

とにかく完璧主義者には終着駅がない。終わらない自分との闘い、なんてかっこいいものではなく、完全な病気なのだ。たまには息をぬくことも大切だ。それだけは忘れないように自分自身に刻み付けていきたい。